隠れていた想い
原作:桜野みねね先生 文:雄志


シャオはいつものように仕事をこなしていた。

あの事件が起きるまでは普通に・・・


太助は自分でも分っていた。

「・・・俺、風邪かも知れないなぁ〜」と。

しかし、いつもなら「・・・まぁいいか。」で終わっていたのだが、今回だけは胸騒ぎがしたのだ。

太助はその胸の鼓動を抑えられずシャオに話した。

「俺、ちょっと調子悪いから明日学校休むって山野辺に伝えといて。」

「わかりました。大丈夫ですか?太助様。」

シャオも同じように胸騒ぎがした。

いつものように風邪をひいただけで終わるはずだったのに・・・

その夜のことだった。

珍しくキリュウに呼ばれた。

太助はすぐに屋根に上った。

「主殿。今日変な胸騒ぎがしなかったか?」

「・・・あぁ、俺も感じたよ。キリュウも?」

「あぁ。面倒なことにならなければいいんだが・・・」

そして次の日。

明るい声で花織は太助に「おはよう」といおうとしたのだが、珍しくいない太助の机といす。

シャオの顔からも笑顔が消えてる。

花織はいつものような雰囲気じゃないことを悟った。

「七梨先輩今日どうしたんですかぁ?」

シャオは普通に

「太助様は調子が悪いから今日は休んでますよ。」

「ふ〜ん。そうんだぁ。じゃあ後でお見舞いに行こう!!」

その時だ。

強い力が解放されたような風が教室を吹き抜ける。

それと同時に、

「やめて!!今日は太助様にかかわらないで!!・・・お願い!今日だけは・・・・」

この言葉に教室は一瞬にして静まり返った。

そして翔子はシャオを屋上に呼んだ。

「・・・なぁシャオ、あのさ・・・いいたいことはわかってるけど。どうしたんだ?シャオらしくも無い。」

「・・・あのね・・・なんか花織さんがすごい邪魔に感じたんです。

それで・・・昨日なんか・・・胸騒ぎがしたんです。

だから今日は、花織さんには太助様に会ってほしくなかったんです。」

「そうだったのか・・・そんなことだったら誰も怒らないよ。」

翔子はシャオの隠れてた想いをわかってきた。

シャオが家に帰る。

―――――――ガチャ―――――――

「あぁシャオお帰り。」

顔の赤い太助が今にも死にそうな声で言う。

「太助様!大丈夫ですか?ちゃんと寝ててください!」

シャオは急いで薬を作った。

だがその薬もまだきかない。

「シャオ俺のことはいいからみんなの夕飯作ってきな。」

太助は笑いながらいう。

太助の熱は40度を超えていたのだ。

しかし太助にはまだやることがあったのだ。

そう。シャオがここにきてもう2年目なのだ。

太助は思っていた。

「シャオに心配されるのはうれしいけどな・・・早くなおさなきゃな!」

キリュウは太助の部屋に来て笑いながら

「主殿。あさってでシャオ殿が来て2年目だぞ。早くなおさなければな。」

そういい残しドアを開け去ってゆく。

次の日は土曜日。学校もない。

そこにお決まりのあの人の登場だ。

「出雲さん!」

「げっ!出雲だよ・・・こんなめんどくさいときにきやがって。」

出雲はいつものように

「シャオさん。お買い物お手伝いしますよ。」

「そうですか?・・・ありがとうございます。じゃあいってきます。」

太助は悔しさで体が動いた。

「待て!シャオをつれてくな!!」

「・・・た、太助様?」

「太助君・・・大丈夫なんですか?そんな体で。」

「俺はいい。シャオを返せ。」

「仕方ないですね。病人にはやさしくしなければ。」

そういって帰った。

次の日。

ついにシャオの2年目パーティーが行われることになった。

準備は着々と進み、太助もなんとか元気にはなった。

そして、シャオからのプレゼント。

「太助様。これプレゼントです。」

「こ、これ・・・くれるのか?こんなに立派なネックレス。」

「太助様イルカが好きそうだったんで・・・いやでしたか?イルカのネックレス。」

「いや・・・いいんだよ。ありがとう。」

そうしてなんだかんだでパーティーは終わった。

その夜。

キリュウにまた呼ばれた太助

「主殿はシャオ殿の気持ちを知ったことはあるか?

シャオ殿はほかの人の気持ちが分るのに自分の気持ちがわからないのだ。それなのに・・・」

「あぁキリュウのいいたいことはわかってるよ。シャオの気持ち、感情。

すべてを俺がフォローできるようになったらいいな。っておもってるよ。」

「主殿は優しいのだな。」

「いや・・・俺がシャオにできることなんてこれぐらいだからな。

シャオの本当の気持ち。

はなんなのか?それを知って俺がフォローするのが俺の、主としての役目なんじゃないか?」

「そうかもな。」

キリュウはわらってさっていった。

「・・・キリュウの気持ち。ルーアンの気持ち。シャオの気持ち。

全部を知ることはまだまだ遠い道のりだろうけど。俺にはそれしかできないからな。

シャオ、ルーアン、キリュウ、星神たち。いつもありがとう。どこにいたって君たちの存在に感謝してるよ。」




  
〜〜〜〜〜〜〜あとがき〜〜〜〜〜〜〜〜


どうも雄志です。

やはりアイディアが浮かばなくなってきましたね。

今回のキーポイントはシャオの叫びですかね^^;

今度からはもうちょっとがんばろうかな。と思ってるのですが。^^;

もしかしたら小説書けなくなるかもしれないので。

それでは今度の上出来作品をお楽しみに





→月天小説♪へもどるでし


→もどるでし
inserted by FC2 system