時が流れても・・・
〜original generation gap story〜 高校生篇

原作:桜野みねね先生 文:CREEK


時は流れ・・・俺は、高校生になった。

もちろんシャオも俺と同じ高校に通っている。

ルーアンは、理由は、どうあれまだ、中学で教師をしている。

キリュウは、三人が出かけている間、掃除などの家事をして暇を潰しているらしい。


今日もまた平凡な日々が過ぎようとしていた・・・・・・。


シャオ「太助様〜準備は、できましたか?」

太助「ああうん、ちょっと待って。」

キリュウ「主殿、急がねば学校に遅れるぞ。」

太助「わかってる、ん、だ、け、ど・・・・・・あれ?おっかしいな〜?」

シャオ「太助様、どうかしましたか?」

太助「あ、いや・・・・なんでもない。」

シャオ、キリュウ「・・・・・?」

太助「そ、そんなことより早く学校行かないと・・・・・シャオ行くぞ!」

シャオ「・・・・あ、はい待ってくださ〜い・・・・。」


バタンッ タタタタタ・・・・・・・・・・


キリュウ「主殿・・・・・??? 」


ああ、言い忘れてたけどルーアンは、俺たちが学校に行くころには、もう家を出てる。

高校生になってからというもの時間がかみあわなくなったからな〜・・・・まあしょうがないんだけど・・・・。


太助「ハァハァハァ・・・・・シャ・・・シャオ今、何分?」

シャオ「え、えっと・・・25分です。」

太助「え!マジ!?やべぇーー・・・遅れるぅ〜・・・・・。」


タタタタタタ・・・・・・・・・・・・・・


太助「ハァハァハァ〜・・・・シャオ、学校もあと少しで着くしそろそろ歩こうか〜・・・・?」

シャオ「は、・・・・はい・・・・。」


どうやらシャオは、かなり疲れているらしい・・・いまさら走らせたことを後悔する俺・・・・・・・・。


太助「シャオ、ごめん!朝っぱらからこんなに走らせちゃて・・・・・・疲れたろ?」

シャオ「あ、いえ、そんなことは・・・・・な・・・い・・・です・・・・・。 」

太助「い、いやシャオあんまり無理しなくていいよ。俺が悪いんだし・・・・・。」

シャオ「そうだ!太助様!!」

太助「ん、なにシャオ?」

シャオ「今日の放課後一緒に買い物して帰りませんか?」

太助「予定もないし別にいいけど・・・。」

シャオ「ありがとうございます! 」


シャオは、久しぶりに俺と一緒に買い物ができることが嬉しいらしく満面の笑みを浮かべている・・・・・

いや、本当にそうなのかよく分からないけど俺は、少なくともそう思えた。

でも俺は、返す言葉もなく微笑のままでシャオの嬉しそうな顔を見つめていた・・・・・。



まあ、そんなこんなで学校に到着・・・・。

廊下では、生徒達が相変わらず毎日戯れてさわいでいる・・・俺達は、生徒達を無視して教室にむかう・・・・

    ガラガラッ 

教室の時計を見てみるとかなりギリギリな時間帯だった・・・・。


太助「なんとか間に合ったみたいだな・・・・。」

シャオ「そうですね・・・・。」

?「なにが、゛間に合ったみたいだな゛だよ!!ったく毎度、毎度・・・・・・。」

太助「・・・!?ひ、平井!」

シャオ「直美さん、おはようございます。」

平井「うん、おはようシャオ。・・・・・って七梨なに驚いた顔してんだよ。」

太助「おい、平井その手に持ってる物・・・・・・。」

平井「ああ、これか拾ったんだよ。」

太助「どこで・・・・?」

平井「いやね、ずっと机の上に放置してあったからいらないと思って・・・・。 」

太助「どうも昨日帰る時と今日の朝、探してもみつからないと思ったらお前の仕業だったのか・・・・・・・

っていうかそれは、拾ったんじゃなくて取ったんだろ!?」

平井「あはははは・・・・・・。」

太助「とにかく返せーーーー!! 」

平井「そんな怖い顔しなくてもいいだろ。返すからさ〜。 」

太助「ったく。」

平井「えへへへへ。(七梨にそんな趣味があったのか。 )」


後ろを振り返ってみると机をたたきながら大爆笑している平井がいた・・・・・。

俺は、「絶対疑われたな・・・・・。 」と思いながら渋々席にもどった・・・・・。

ところで紹介が遅れたが、゛平井 直美゛は、俺のクラスメート。

入学以来なにかしらつっ掛かってくる。山野辺をも裏回るかなり迷惑なやつだ。


シャオ「太助様。」

太助「ん、なにシャオ?」

シャオ「それ、なんですか?」

太助「あ、こ、これか?これは、昨日た・・・・ 」

?「オーイ太助〜。」

太助「ん?おお、たかし。」

たかし「シャオちゃんおはよ!」

シャオ「はい、おはようございます。」

太助「で、なんかようか?と、そうだはいこれ。 」

たかし「おお、持ってきたか!な、面白かったろ!?萌えただろ!?」

太助「いや、読んでないし。あと、その漫画押しつけられただけだし。」

たかし「な〜に言ってんだよこの漫画のネーミング的にさ〜・・・・・・。」

太助「いや、俺は、そのネーミング的に興味ない!!」

シャオ「???」


どうやらその漫画は、かなりマニアックなものらしい。


キーンコーン

 カーンコーン


予鈴が鳴り先生が教室に入ってきた。そして、HRが始まる。


先生「さ、席に着け!!ホームルーム始めるぞ!!」


いつもと変わらず今日も先生の気合いの入った気迫の声が教室中に響き渡る・・・・。


生徒「起立、きおつけ礼!」

生徒達「おはようございます。」

先生「では、今日の・・・・・・・・」


今日もまた、先生の長話が始まった・・・・・・。


?「ねえねえ、太助君。」


ボーッとたいぎそうに先生の話を聞いている側から俺を呼ぶ声が聞こえる・・・・

呼んでいたのは、゛奈留川 太一゛だ。

一応ここで紹介しておくけど゛奈留川 太一゛は、たかしの友達らしく色々と話をしているうちに友達になった・・・・・

でも俺は、少し引けている。その理由は・・・・・・・


太助「ん、なに?」

太一「今日のシャオちゃんも一段とかわいいよね〜?」

太助「ああ・・・・うん・・・・まあそうなんじゃない?」

太一「やっぱり〜!!やっぱりそうだよね〜。」


と、まあ毎日こんな感じだからなんだよね〜・・・・・。

この性格からして、たかしと気があったのもわかるような気もしないわけでもない・・・。


先生「そこ!!なにこそこそと話をしてる!!ちゃんと先生の話を聞きなさい!! 」

太助、太一「はい・・・・すみません・・・・。」


こんなことがしょっちゅうあるのが今の、現状だ・・・・。


先生「・・・・・・・じゃあ一時間目の授業に遅れないように。」


そう言い残し先生は、ホームルームを終えて教室を出ていった・・・・

そして、また教室に生徒達の騒がしい声が瞬く間に広がっていった。


シャオ「太助様〜。次の授業のある教室に行きましょう。」

太助「うん、じゃあ一緒に行こう。」

シャオ「はい。」


そして、俺達は、教室を出て授業のある場所へと向かった・・・・。

一時間目の授業は、理科総合A(以下、理科)だ・・・・。

今日は、どうやら『物質の変化』についての実験らしい。


シャオ「ねえ、太助様。理科って面白いですよね?」

太助「う、うんまあそうだな〜・・・・酸素が炭素と化合すると二酸化炭素になったり、

水素が酸素と化合すると水になったりするのが個人的には、面白いと思うけど・・・・シャオは?」


シャオ「はい。私もそう思います。」


どうやら意見が一致したらしい・・・・。なぜか、ほっと胸を撫で下ろす俺・・・・。


それから・・・・、

二時間目、体育

三時間目、国語総合

四時間目、数学

五時間目、英語

六時間目、現代社会

と、順調に授業は、進んでいき放課後になった。


シャオ「太助様〜。掃除終わりましたか?」

太助「うん、終わったけど。」

シャオ「あ、あのですね・・・・。」

太助「わかってるって買い物だろ?早く行こう。」

シャオ「はい!」


シャオは、朝よりも、もっと嬉しそうな笑顔を俺に見せた・・・・。



スーバーも近付いてきたころ俺は、朝から気になっていたことをシャオに聞いてみた。


太助「なあ、シャオ?」

シャオ「なんですか?太助様〜?」

太助「なんでそんなに嬉しそうなんだ?もしかして俺と買い物ができるのが嬉しいとか?」


俺は、あやふやな言い方で質問をした。だってもし違ってたら悲しいから・・・・。

でもシャオは、迷いもせず、


シャオ「はい、太助様と買い物ができてとっても嬉しいです。」


と、返してくれた・・・・俺は、うれしくておもわず、


太助「ありがとう。」


と、返した。シャオは、不思議そうな顔をしていた。



買い物も終わり帰る途中俺は、シャオに誤ることにした。


太助「シャオ、ほんとごめんな。いままで買い物付き合えなくて。」

シャオ「なんで誤るんですか?」

太助「いや、シャオが嬉しそうな顔してたから・・・・・・いままで悪いことしたな〜と思って。」

シャオ「そ、そんなことはないです〜・・・・。」

太助「いや、本当にごめん。」

シャオ「太助様〜。」

太助「ん、なに?」

シャオ「今日は、本当にありがとうございました。」


シャオは、今日一番の笑顔で俺にそう言ってくれた。嬉しいんだけど少し悲しくなって涙がでた・・・・。

俺は、本当にありがとうという気持ちで胸がいっぱいになった。


そうこうしてるうちに自宅に到着。家に入る前に俺は、シャオに・・・・


太助「また、買い物一緒に行こうな。」


と、笑顔で言った。


シャオ「はい。」


シャオも笑顔で答えた。


太助、シャオ「ただいま〜。」


家の中に入るとルーアンが腕組をして、壁に寄り掛かり待っていた。


ルーアン「たー様おそ〜い・・・・。」

太助「しょうがないだろ買い物してたんだから。」

ルーアン「まあ、いいわ。」

太助「・・・・?」

ルーアン「シャオリン、早くご飯作って〜お腹空いた〜。」

シャオ「は〜い。早くご飯作りますね。」

太助「じゃあ俺も・・・・・・。」


自分の部屋に向かおうとしたとき、ルーアンが「待って、たー様。」と、言って俺を呼び止めた。


太助「なにルーアン?」

ルーアン「今日、シャオリン嬉しそうだったでしょ?」

太助「ああ、うんそうだけど・・・・?」

ルーアン「しかも、すごく。」

太助「だから、それがどうかしたのか?」


ルーアンと話てるうちに二階からキリュウが下りてきた。


キリュウ「まだ気付かれぬのか主殿。」

太助「なにを?」

キリュウ「その・・・なんだ高校とかいうやつの入試やら手続きとかで

忙しくシャオ殿と碌に話もされておらぬのだろ?」

太助「あ!」


今俺は、二人に言われてやっとシャオの本当の笑顔の理由を見つけることができた・・・・・・・。

そうか〜そういや〜ここ最近シャオと碌に話もしてなかったな〜。そんなことを考えながら自分の部屋に向かった・・・・。

数分後、下の階からシャオの俺を呼ぶ声が聞こえる。


シャオ「太助様〜ご飯出来ましたよ〜。」

太助「ああ、うん今行く〜。」


階段を下りながら俺は、精一杯の笑顔を作った。そして、・・・・


太助「これからは、ちゃんと話とかできるから。」


と、穏やかな口調でシャオに言った。

シャオは、笑顔で返した。



俺達は、時が流れてもなにもかわらない・・・・特別なことが起こったわけでもない。

ただ生活環境が変わっただけ・・・・前みたいにいつものメンバーでドタバタ、

はしゃぐことはもうないと思うけど俺は、信じたい・・・・

゛心と心は、通じあってる゛ということを・・・・・・・・。

                                 fin




あとがき


小説初投稿&初書きでしたがどうだったでしょうか?

設定は、高校生になった太助達です。

最後のフリは、微妙ですが題名が『時が流れても・・・・〜・・・・〜高校生篇』なので一応書いています。

後、自作の新キャラが二人登場していますが設定が高校生なので登場させています。

乎一郎や花織達は、次に登場させるつもりです。

と、いうのもこの続編を書く予定なのでそこに登場させたいと思っています。

この作品は、太助の視点で書いているので、台詞が多いです。

では、どうぞこの作品をごひいきに。





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